連日の残業続きでとても疲れていたにも関わらず、かなりの量の飲酒をした状態で自転車に乗っていた私は、 なんとなしに転倒し道路の縁石で頭を打ち付けてしまいました。 すぐに病院で検査と治療を受けたところ、骨折や脳の障害もなく少しの擦り傷で済み、ほっとしていました。

ところがある朝のこと、右手の中指になんともいえない違和感を覚えました。 そのときはあまり気にしていなかったのですが、次第に違和感は広がっていきました。 さすがに心配になった私は近所の整形外科で診察を受けました。 その整形外科では頭や首のレントゲン写真を撮り、 特に異常はないのだが症状からみると頚椎の神経圧迫が起こっているものと思われるという診断を受けました。 リハビリで症状が改善するかどうか分からないと言われ、不安を抱えたままリハビリを一ヶ月続けましたが、改善する様子は全くありません。

不安を強くした私は、病院をいくつも回りました。 評判が良いと聞いた病院の神経内科や設備の整った整形外科の診察を受けましたが、診断はどれも異常はないとのことでした。 しかし手の違和感という自覚症状がある以上、異常がないと言われても納得することができず、不安を抱いたままリハビリを続ける毎日でした。

そんな折、職場で話していたところ、同僚がカイロプラクティックの治療院を紹介してくれました。 最初、治療を受けに行く前のイメージは、ゆがんでいる骨を治すためボキボキと音を立てて力任せに矯正されるものだという思い込みで、恐怖心がありました。 以前から肩こりがひどかった私は、整体というものを受けてみようかと思いつつも、痛そうだし怖そうだしと思い避けてきました。 しかし病院での診察に対する不信感と不安感に押されて、カイロプラクティックを受けることを決めました。

初めての診察の際に、転倒してから出た症状に加えて、前から感じていた肩こりの症状も話したところ、 首を中心にひどいゆがみがあること、それが自転車で転倒するまえから存在していて、 転倒によってさらにひどいものになってしまったと思われるという説明を受けました。 そして体のゆがみがどのように体に悪い影響を与えているかという説明を受けたのですが、 納得いく説明を聞くに及んで、私はカイロプラクティックの治療を受けようと確信しました。

先生からは正しい姿勢を身に付けることが大切だと強く言われました。 治療後もすぐに違和感は取れなかったのですが、姿勢に気をつけながら生活し通院をしていくうちに、長年悩んでいた肩こりは劇的に解消しました。 私の体のゆがみは相当なものであったようですが、いまでは違和感などはほぼ皆無の状態になっています。

あの時、同僚にカイロプラクティックを紹介してもらわなければ、 不安を抱えつつリハビリを続けていたか、それとも諦めてしまったか、どちらかであろうと思います。 カイロプラクティックという治療に出会えたことは、今思えば幸福な出来事だったと思わずにはいられません。